詩集「砂時計」




 曖  曖 

              日々曖曖
              暗黙の倒景の中にいる
              授受なし

              眺めているのは 蒼ざめた海
              何処へ行く?
              いいや 何処へも行けはしない
              置き去りにされた野鼠にすぎない
              猫さえも淋しそうだ
              遙か彼方に見えるのは
              私、そして君達の葬列
              野鼠も 猫も・・・・私も
              参列しよう
              悲しい顔をしてはいけない
              今はあの憂鬱な波の音をきこう
              逃げることはない
              逃げられはしない
              確実にやってくるのだ
              静閑とした日々は崩れ去る
              晴れやかな日々は消える
              日々曖曖
              猫よ 野鼠よ
              私達は同じ舟の漂泊者おようだ

                                       1975年1月6日  







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