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◆安全は二番目回転ドア(発生日 2004/03/26) ●2004年03月26日、11時30分頃に六本木ヒルズ森タワー2階正面エントランスにおいて、大型自動回転扉に大阪府吹田市の溝川涼ちゃん(6つ)が挟まれて死亡した。事故の犠牲となった男児は4月から小学校に通うはずだった。単身赴任の父親と会うため東京に訪れていた。 事故はそれ以前からあったということだ。六本木ヒルズではオープン以降、手動も含めて回転扉の事故がほかにも32件あり、今回の事故と同型の回転扉事故は12件。森ビルによると、うち7件が2歳から8歳の子どもが首や足などを挟まれた。3件は病院に運ばれている。 事故が起きた回転扉には危険が生じた際に扉を自動的に止めるための赤外線センサーが組み込まれていた。しかしセンサーは作動せず扉は自動停止しなかったという。子供を守るために設定していたセンサーは風などで誤作動することが多く、昨年12月下旬以降、赤外線センサーの感知範囲を狭めて、当初設定の地上80センチから120センチまで感度を落とし死角範囲を拡大させて死角範囲が拡がっていることが判った。これで本来の目的の安全は吹っ飛んでしまっていた。警視庁は今回の事故では身長117センチの男児を感知できなかったとみている。赤外線センサーの到達距離を当初設定の80センチにしてあれば事故は防げた可能性が高いと専門家は指摘している。 回転扉は冷暖房効率が良くなる省エネ効果が高いため商業、オフィスビルのほか病院などにも広く普及している。山陰では鳥取県内で県立中央病院など3カ所に設置されている。しかし、建築基準法には回転扉の規定はないというから驚きである。 自動回転扉による痛ましい事故は、安全性よりも商業性を重視した結果で、この事故の後から次々と他の事故が報告されている。回転ドアは冷暖房効率をよくする。店内の快適空間を維持するということだろう。だが、扉を押すことがそれほど苦痛だろうか?。この重量扉は人の力で止められるようなものではない。これなら皆で後ろの人を気遣いながら押していて入る手動の回転扉の方がはるかに安全である。エスカレーターでさえ、高齢者は大変なのに、自らの動きを回転に併せなければならない自動扉は私でも疲れる。勿論、普通の扉も設置されているのが殆どなのだろうが、そうなら冷暖房効率を考えるということに意味があるのかも疑問である。この点に関してはどの報道にも明記がない。それよりも、自動の回転扉が一定の顧客を効率よく送り込むという説もあって、企業側の真意を図りたいところだ。 警視庁は、六本木ヒルズを運営する森ビル本社と回転扉販売元の三和タジマなど関係先7カ所を業務上過失致死容疑で捜索、捜査を進めている。両者は「責任のなすり合い」とみられても仕方のない対応に終始しており、関係者の刑事責任は厳しく追及してもらうしかない。一体、この商業優先主義の社会はいつまで続くのだろうか。私達はコミュニケーションを捨てたことで、身の回りの危険を意識しなければならなくなった。だが、そのことを意識している人は少ない。涼ちゃんが回転扉に向かって走った時、保護者は何処にいたのだろう。企業側の責任を問う声ばかりが上がっているが、亡くなった涼ちゃんの冥福を祈り、ご両親の悲しみを思いつつも、一部判然としない気持ちもある。事故・事件、誰かの責任にするだけの時代は終わった。そのことをもっとマスコミは叫んで欲しい。 (記述日 2004/04/24) |
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2004年8月11日、死亡した大阪府吹田市の溝川涼ちゃん(6つ)の父親の光一さん(40)が事故後初めてとなる記者会見を同市内で開き、関係者や国に「二度と涼と同じような犠牲者を出さないでほしい」と訴えた。母親(38)は出席しなかったが、涼ちゃんへの思いを手記にして公表した。 会見で光一さんは、六本木ヒルズを管理する森ビルや、回転扉の販売元の三和タジマについて「事故のあった回転扉は子どもを含んだ多様な利用者が想定されていたのに、スムーズな通行を優先して、安全性を軽視した」と批判。 国や自治体についても「安全基準を作っておらず、今回の事故は避けられない状況にあった」として、「(事故防止対策ガイドラインをさらに精査して、速やかに基準を法令化してほしい」と要望した。(共同通信全文) 2004年8月26日深夜、六本木ヒルズ森タワーにある自動回転扉の撤去作業が始まった。(時事通信社参照) (2004/08/30追記) |