社会を語ろう。JOEの私見


早く潰れなさい三菱ふそう

 ●横浜市で2002年1月、走行中のトレーラーから突然タイヤが外れ、親子で歩いていた母親の背中を直撃、母親が死亡し、2人の子供が負傷する事故があった。
 トレーラー製造の三菱自動車から分社化した三菱ふそうトラック・バスは、死傷者がでた事故から2年たって、タイヤと車軸を連結する部品の「ハブ」が金属疲労を起こして破断する恐れがあると欠陥を認め、無料のリコールを決めた。これまでに約7万4千台の部品を無償交換した。
 リコールは構造や装置、性能に、設計や製造に基づく欠陥がある場合、対象車種や欠陥内容などを国土交通省に届け、公表する制度。修理費用負担とイメージダウンで企業の存続が懸念されるため、リコールは秘密裏に行われる傾向にある。
 三菱は被害者、遺族、ユーザーに真摯な対応をしたとは思えない。同社製によるタイヤ脱落は、1992年から始まり、99年当時は十数件あったが、会社側は「構造上の要因はなく整備不良の問題」とことの重要性を隠し、横浜の事故でも同じ見解を繰り返してきた。遺族の「脱輪事故が多発していた時期にリコールしてくれたら娘は死なずに済んだ」という言葉が、そのことを物語っている。
 警察庁科学警察研究所は2003年12月、同事故について「ハブ」が金属疲労を起こしたためとしたが、構造的欠陥は認定していなかった。だが、神奈川県警は死傷事故までに33件の脱落があった点を踏まえ、会社側が安全対策を放置した疑いがあるとして捜査を進めている。
 母子死傷事故後も鹿児島県でトラックの前輪が脱落して自転車に衝突した。なんと、この時も販売会社が危険性を指摘する文書を三菱自に出したのに「整備不良が原因」と処理している。その後、死傷者は出ていないものの、三菱は命という最大に守るべきものを無視して企業の保身だけを走らせていた。
 三菱自は2000年7月にもリコールにつながるクレーム隠しが発覚し、社会から厳しい批判を浴び、大きく業績を落とした経緯を持っているにも拘わらず、同じ過ちを続け、人殺し企業となった。初めて脱輪事故が起きたのは12年前、母子死傷事故から2年。社内調査で「構造上の欠陥」を把握した時点で幹部達は何を考えていたのだろう。多分、「何とかなる」という判断だったのだろう。
 欠陥問題を野放しにしていた国交省の甘さにも疑念が残るが、この点に関しては企業がそこに胡座をかきかねないので、今回は外しておく。
 欠陥の原因究明も事故防止のための大事な要項ではある事は間違いないが、最大の問題は三菱の企業体質である。横浜の事故直後からハブの自主点検を開始し、部品交換に約80億円を投じている。事が起こってから漸く対応する鈍さである。勿論、事故が起こらなかったら未だにリコールが行われていたかさえ怪しいものである。リコール制度は「安全第一」が求められる自動車メーカーにとって大切な命綱と言われている。欠陥が見つかった時点で速やかに消費者に告知し、リコールを行って事故の未然防止に努めるというのが、当然の責務の筈である。(沖縄タイムス・神戸新聞・中国新聞参照)
 マスコミの論調は出直し論が多い。だが、私はもうそんな甘さはいらないのではないかと思う。会社自体は三菱グループの支えによって潰れることはないのだろうが、この人殺し企業は消えてしまうべきである。大企業の幹部もエリート官僚も大して大差はない。権力を持ちすぎたことが自分が特別になったように勘違いしているだけだ。だが、この手の輩は強引・傲慢という判断しか出来なくなり、何でも思い通りに出来ると錯誤している。この体質下で企業は腐ってゆく。欠陥を隠蔽したのは幹部だけかも知れないが、命に関わる問題を抱えながら、内部告発がなかった保身社員に対しても個々のリスクマネジメントがなく同情の余地がない。結局、この問題で会社は縮小し、自らもリストラの対象になるだけということを認識するべきである。企業が社員を守り抜く時代も終わっているのだ。個人も明確な個を持って労働していかなければならない時代であることを知り、覚悟を持つことが大切だ。
(記述日 2003/03/30)





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