MY FAVORITE MUSIC
月 光




「私は神の子なのにこの腐敗した世界に落とされた」
刹那がある。誰もそう思うときがある歌詞がある。
だが、歌いきったのは彼女が初めてだろう。

俺は殆どテレビ・ドラマは見ない。
まともに見た作品などこの15年以上ないだろう。
新しい曲との出会いは殆ど店の有線か、
お客さんが持って来てくれるCDだ。
この曲もそうだ。客に問われるまで「鬼塚ちひろ」という
歌手さえ知らなかった・・。
ただ、貰ったシングルを掛けた最初の数十秒で
彼女の世界に引きずりこまれた。

年甲斐もなく、一時は自室のマックの
スクリーンセーバーが彼女だった。

年齢を知って更に驚いた。
"ちひろ"は"ひかる""林檎"に匹敵する
MY・PRE・DIVAとなった。

インソムニアは店と部屋に一枚づつ
自分の実体験が反映された曲はないが
月光とBACK DOORの旋律に引き込まれ
眠る前にはCDにリピートを掛けた

彼女の歌声はジョーン・バエズだったり、
キャロル・キングだったり、
時にはカレン・カーペンターの様でもある。

声の質ではなく、雰囲気が昔のアメリカを感じさせる。
日本にはなくなった荒野が歌の中に生きている。
また、時にはブルガリアン・ボイスの様に蝋燭の光の中に
溶け込んでしまいそうな曲もある。

21世紀前夜から日本の女性ボーカリスト達の
活躍には俺をワクワクさせてくれるものがある。
似非なるも厭世家としては僅かな光を与えてくれる
彼女達にちょっと期待してもう少し生きてみるとしよう。

記:2003年6月13日(金)  






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